皮肉な姿勢を身につけ、斜に構えた振りをしつづけていると、それ以外の姿勢を忘れてしまう。必要ではないのに、いたずらにテレビをつけて、感情の高ぶるストーリーを漫然と視聴していると、世の中がそれに満ちているような思いに満たされてしまう。もし、ニュースやドラマがなく、扇情的な情報から隔絶された世界に生きているとしたら、静謐な日々が多くの人にもたらされるのではないか。
一時期テレビの擁護派を自任していたが、野口悠紀雄や勝間和代の本を読むようになってから、依存性に対する嫌悪が強くなっている。
スティーヴン・レヴィット著「ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する」では、テレビ批判派が根拠のない立場にあると思えたが、生理的に家人の見ているテレビの音が気になるようになると、レヴィットの負けという気持ちが強まっている。
『せいすうたん1』は数の宝石箱
-
今回は、関真一朗・小林銅蟲『せいすうたん1』日本評論社を紹介しよう。これはまるで、数の宝石箱のようなすばらしい本だ。
その前に、前回にも行った、ぼくが講義する市民講座の紹介を今回もやっておきたい。 早稲田エクステンションセンター 中野校
世界は数でできている~無理数から理解する株からカオス理論まで 全3回 2...
1 週間前