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2009年7月6日月曜日

ミュールあるいは秀吉

"銀河帝国の興亡 2 怒涛編 (創元推理文庫 604-2)" (アイザック・アシモフ)

この作品を書いた時にアシモフが日本の秀吉のことを知っていたとは思えない。

しかし、私が中学生の時初めて読んで思ったのは、ミュールの造形、これってまるで秀吉だということ。

低い出自から瞬く間に一代で日本の主となった人物。

その力は、ひとたらしと呼ばれる抜群の人心掌握術にあった。

普通の人間にあれほど他人の心のコントロールができるものだろうか。超能力 ?

そして、ミュールと重なる種としての生命力の弱さ。

一代で崩壊を運命づけられた王朝。

ファウンデーションシリーズの暗合としては、テルミナスと日本というのもあって、当時からとても親近感のあった作品。

振り返れば、高校の時の歴史好き、ひいては、世界史大得意時代のベースとなったものだったのかも。

大学進学にあたっても入試科目から志望校を絞り込んだことを思うと、ある意味私の人生は、この作品を読んだことによってとんでもなく大きな影響を受けたことになる。