"ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)" (飯田 泰之)
明らかに誤りである主張を見抜く
根拠が不足している議論を「怪しい」と感じる
ための簡便な手法
5つのチェックポイント
- 単純なデータ観察で否定されないか
- 定義の誤解・失敗はないか
- 無内容または反証不可能な言説
- 比喩と例話に支えられた主張
- 難解な理論の不安定な結論
備忘録みたいなもの。 すきな本と映画、テレビ、音楽、勉強について。 Apple Mac 他のパソコンについて。 図書館、美術館について。 建築について。
"ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)" (飯田 泰之)
明らかに誤りである主張を見抜く
根拠が不足している議論を「怪しい」と感じる
ための簡便な手法
5つのチェックポイント
"アニマルスピリット" (ジョージ・A・アカロフ, ロバート・シラー)
ケインズのアニマルスピリットと違うなあと感じながら読み進めていたら、訳者あとがきで同じことがかかれていた。
「本書のアニマルスピリットは、(途中略)荒々しく行動的なアニマルだけでなく、(途中略)行動しない臆病な弱々しいアニマルも含む、合理的でないものすべてを指す。」
やはり、この本では血気ではないよなと納得。
山形浩生の訳者あとがきを読み、そこで白眉とたたえられた第7章とそのおまけ(付記)は、確かに必読。
また、第7章のカナダの状況と題されたパラグラフ。あまり取り上げられることのない事例なので、参考になる。
なぜか私の読む経済関係の本の議論では、日本銀行の行動に対して批判的なものが多い。それが意見の多数を占めているのならばわかるが、それらの書ではどうもそうではないと著者たちは言っている(少なくても、日本のなかでは。)のに、なぜそうなっているのだろう。
一般向けの書物を権力側が記すことはあまりないということなのだろうか。
権力外の人は、その意見の正当性を広く世間に知らしめないと勝負にならないので、自然パブリシティに力を注ぐのであろうか。しかも失敗しても無くすものは現に権力にいる人と比較して少ないであろうから、自然筆致も勢いのいいものになって面白く、人口に膾炙することになる。
でも社会システム上中枢にいる人の慣性は協力でなかなか変わっていかないということか。
思い出した。
「マンキュー入門経済学」
第1部 イントロダクションに経済学の十大原理が記載されている。
人々はどのように意志決定するか
人々はトレードオフ(相反する関係)に直面している
あるものの費用は、それを得るために放棄したものの価値である
合理的な人々は限界的(marginal)な部分で考える
人々はさまざまなインセンティブ(誘因)に反応する
人々はどのように影響しあうのか
交易(取引)はすべての人々をより豊かにする
通常、市場は経済活動を組織する良策である
政府は市場のもたらす成果を改善できることもある
経済は全体としてどのように動いているか
一国の生活水準は、財・サービスの生産能力に依存している
政府が紙幣を印刷しすぎると、物価が上昇する
社会は、インフレ率と失業率の短期的トレードオフに直面している
"経済失政はなぜ繰り返すのか―メディアが伝えた昭和恐慌" (中村 宗悦)
小泉時代に書かれているため、若干古くささは残る。
しかし、著者の指摘する精神主義の残滓は未だに残っており、特に日銀の対応は変わっていない。
"経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える" (飯田 泰之)
●経済学思考の基本ルール10
1. 論理的に語らなければならない
2. データに裏付けられた論理で語らなければならない
3. 人はインセンティブに従って行動する
4. 個人がアクセスできるフリーランチはない
5. 市場均衡は非常によい性質を持っている
6. 価格の調整は緩慢にしか行われない
7. 経済状態は自己決定的な性質を持つ
8. グロスだけでなくネットで考える
9. 名目変数と実質編集には区別が必要
10. 正しい「単純化・論理構成・データ確認」から導いた結論は常識に勝る
たしかマンキューにも基本ルールがあったような。いくつだったかな。