皮肉な姿勢を身につけ、斜に構えた振りをしつづけていると、それ以外の姿勢を忘れてしまう。必要ではないのに、いたずらにテレビをつけて、感情の高ぶるストーリーを漫然と視聴していると、世の中がそれに満ちているような思いに満たされてしまう。もし、ニュースやドラマがなく、扇情的な情報から隔絶された世界に生きているとしたら、静謐な日々が多くの人にもたらされるのではないか。
一時期テレビの擁護派を自任していたが、野口悠紀雄や勝間和代の本を読むようになってから、依存性に対する嫌悪が強くなっている。
スティーヴン・レヴィット著「ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する」では、テレビ批判派が根拠のない立場にあると思えたが、生理的に家人の見ているテレビの音が気になるようになると、レヴィットの負けという気持ちが強まっている。
集合と位相の名著2冊
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前回から、かなり間が空いてしまった。 今回は「集合と位相」の本を紹介しようと思う。
その前に、昨日、劇作家・唐十郎さんの訃報に接したので、唐さんの芝居の思い出を書こう。
唐さんの演劇を観たのは、1980年から1983ぐらいが中心だったと思う。たぶん、最初に観たのは、『女シラノ』だったんじゃないかな。『お化け煙...
1 週間前